ハノイでは家主と店子の間のトラブルが非常に多い。その中でも典型的なケースが、店が流行った場合である。この場合、契約書に関係なく必ず大家が家賃の値上げを言ってくる。
当然「そんな話しは受けられない」と言うと次は「出て行け」である。それももちろん断ると次ぎは嫌がらせである。店先に糞尿を撒いたり、役所に、ある事無い事告げ口したり‥。
そして、店子を追い出した後に自分がそこで店子のやっていたのと同じ商売をする。飽きる事無く同じ事が繰り返されている。そんな訳で、流行ってる店が突然移転したりなくなったりするのは、多くがこういう理由である。
店が流行っていない場合はどうかと言うと、やっぱり何箇月か過ぎると何か言ってくる。私の場合も一軒目は大家ともめて今の所に引っ越した。
最初の3ヶ月は問題なかったのだが、2回目の家賃を払った後に「店の固定資産税を払うので半分出せ」と言ってきた。よく見ると契約書に半分は店子が払うと書いてあったので、これは払った。
すると6ヶ月目の家賃支払後に「税金が倍になったので、前回の倍払え」と言ってきた。3ヶ月で税金が倍になるはずが無いので「領収書を見せてくれ。そうしたら払う」と言うと「そんな事を言うのなら出て行け」と言われ、結局、次回更新時に引っ越す羽目になった。
今の店も、9ヶ月は何事も無かったのだが、ここに来て「この店の家賃の脱税がばれて追徴金を払わなければならないのでお前もいくらか出せ」「断るなら3ヶ月後に出て行け。いくらか出すなら引き続き契約する」と言ったきた。
大家が言うには「役人がうちの店に賃貸契約書を見せて欲しいと言って来たときに、うちの店の子が正直に見せたので、役所に本当の家賃がばれてしっまった。だから、原因の一端はそっちにあるのでいくらか払え」と言う事らしい。
あまり納得できる理由ではないが、また引っ越すのも面倒だし、払えない額ではないので払ってしまった。私があまりにも簡単に承知するのがいけないのかもしれないが、店を借りてる人間は多かれ少なかれ似た様なものだと思う。
日本の場合、家主は法律でがんじがらめで気の毒だと思っていたが、ハノイのこの様子を見て、それにはそれなりの理由があるんだなと思い直した。 |