日本と言えば「フジヤマ、ゲイシャ」と言うのと同じくらいに、ベトナムと言えば「アオザイ」と言うのが一般的なベトナム感ではないでしょうか。かく言う私も、ハノイの来るまではそう思っていました。
それまでにも、お盆休みを利用して二度、サイゴンを含む南部ベトナムを旅行していたのですが、その時は、いずれも短期だったし、見るもの全てが新鮮だったので、アオザイに付いてはそれほど気にしていませんでした。
それに、ベトナムエアラインのスチュワーデスがアオザイだし、毎夜、夕食を食べるガイドブックに載っているような有名レストランは、殆どが、従業員の制服がアオザイなので、日数の割には良く見いてたのではないでしょうか。
で、いざハノイに来てみると、これがほとんど見かけません。勿論、まったく見ないわけではありません。外国人観光客が良く来るようなお店では、アオザイの制服が多いので、そういう店に行けばいつでも見られます。
その他で言うと、私はよく歌謡ショーを見に行くのですが、その司会者や一部の女性歌手はアオザイを着ています。それと、ベトナムの歌謡ショーは、たまにファッションショーが付くのですが、その時は、必ずアオザイのファッションショーもあります。
しかし、どれも非日常ばかりです。日常の生活でとなると、まったくと言って良いほど見かけません。多分、殆どのベトナム女性は、アオザイを持ってはいると思うのですが、めったに着る事はありません。
聞くところによるとアオザイは、夏場は、長袖で、襟元も袖もぴちっとしていて暑く、冬場は上に羽織れないので寒く、北部の気候には合っていないみたいです。その点南部は、常夏とは言っても、夏は北部ほど暑くないし、冬はなく代りに乾季なので、北部に比べてアオザイに適しています。
そんな理由で、北部においては、ほとんど日本における着物の様な状態になってしまってるアオザイも、中南部では女子高生の制服として白いアオザイが使われたり、一般の女性においても北部よりは着られているのじゃないでしょうか。
一度、何かの見本市に行ったとき、販促の子が、下着が丸見えの黄色いスケスケのアオザイを着ていてドキッとした事がありました。ハノイ人が着るのはもっと厚い生地で、下着が見えるなんてことはありません。
後から聞くところによると、アオザイとは元来そういう物で、特に驚くには当たらないのだそうですが、ハノイでそういうアオザイを見たのは後にも先にもそれだけです。サイゴンではそういうのが日常的に見れると言うのであれば、留学先を間違えたかなと、ちょっぴり後悔しています。
|